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首の痛み

「朝起きたら片側には動かせるけれど、もう片側を向こうとすると痛くて動かせない。」「転んでしまい首に強い衝撃を受けた。」といういわゆる寝違えやむち打ちなどといった首の痛み。

首に生じる痛みはその原因や背景によって実に様々です。

しばらくすれば良くなるはず…と様子を見ていても問題ないものから、早めに手術を検討したほうが良いものまであります。

首の痛み

首の解剖

首には7つの骨(椎骨)があり、それらの骨を頸椎と呼びます。頸椎と頸椎の間には椎間板と呼ばれる円形状の軟骨があり、クッションの役割をしています。

また、頸椎を上下方向に連結する靭帯があり、頸椎の前側の靭帯を前縦靭帯、後ろ側の靭帯を後縦靭帯と呼びます。前縦靭帯と後縦靭帯は頸椎を正しい位置に保持したり、首の異常な動きを制限して脊髄を保護する役割があります。

人の身体を横からみると多くの方は頸椎が前方に約30度弯曲(わんきょく)するように並んでいますが、前方への弯曲ではなく、真っすぐに頸椎が並んでいる方(ストレートネック)や後方に弯曲(後屈)している方もいます。

頸椎の上には、頭蓋骨、頭蓋骨に守られるように脳があり、脳から続く脊髄神経が脊椎の中に収容されています。また、脳、脊髄神経の周囲は脳脊髄液で満たされています。

矢状断面(縦切り)
体軸断面

人の頭の重さは成人で約5kgと言われており、筋肉と靭帯で支えられた頸椎がその重さを支えているのです。
5kgと言ってもなかなかピンとこないかもしれませんが、お米5kgを想定するとかなりの重さということがわかるかと思います。

首の痛み

原因・考えられる病気

首の痛みの原因は様々です。

慣れない運動や同じ姿勢での長時間の事務作業、手で重い荷物を持つことによる上肢の使い過ぎなど。それらの動作により、首の筋肉に負荷がかかり炎症を起こすと筋肉痛を生じます。また、不自然な姿勢で寝てしまったり、同じ姿勢での睡眠(寝返りが少ない)により、一部の筋肉への血流が減少することでしこりになったり、椎間関節(頸椎の後ろの関節)の袋(関節包)に炎症が起こることで痛みを生じることがあります。

これらは筋肉や関節からくる痛みですので、首に負荷がかからないようにしたり、湿布を貼ることで数時間から数日で痛みが緩和されてくることが多いです。

しかし、痛みがなかなか治らない場合、病気が潜んでいる可能性があります

首の解剖で述べたように、頸椎と頸椎の間には椎間板と呼ばれる軟骨があります。加齢とともに椎間板が傷んだり、頸椎に強い衝撃を受けて椎間板が潰れて飛び出し、神経に当たり圧迫してしまうと、酷い痛みを生じます。

これが頸椎椎間板ヘルニアと呼ばれる病気です。

また、椎間板の水分が減少して高さが減り、それに伴って骨のとげ (骨棘)ができてしまい手に行く神経を圧迫してしまう頚椎症性神経根症や、狭窄が進行し脊髄(神経の幹)を強く圧迫してしまう頚椎症性脊髄症(頚髄症)でも首の痛みが症状の始まりという場合があります。

さらに、後縦靭帯が骨のように硬くなり、脊髄を圧迫してしまう頸椎後縦靭帯骨化症でも首に痛みを生じます。

症状が進行すると、首の痛みだけでなく肩や腕の痛み、しびれ、ボタン掛けや箸が使いづらいなどの手指の運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害(尿意や便意がわからない)が生じます。

首の痛み

数日しても痛みが改善しない、首の痛みだけでなく上記のような症状が生じた時は、手術が必要になる可能性もあります。まずは専門医に診てもらうことをお勧めします。

また、首の痛みと共に高熱が生じた際は、椎間板が細菌感染を起こしていることも考えられますので、一刻も早い受診をお勧めします。

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